機会があればずっとやりたいと思っていた、嗅覚アートのシンポジウム。今回、CCBTにて場をいただき、「コモンズとしての空気」というテーマの元、3名のすばらしい先生たちをお呼びする企画となりました。純粋な嗅覚アートのシンポジウムではないですが、アートが異なる領域をつなぐ役割を担います。
このシンポジウムでは、「匂い」という一見目に見えない感覚が、どのように意味を持ち、社会や文化に作用するのかを考えます。
– 美学の視点からは、芸術における嗅覚表現の歴史的背景や、「匂いの美学」の可能性が語られます。
– 化学の視点からは、人間や動物の嗅覚メカニズムが紹介され、人類にとっての匂いの意味を問います。
– デジタルの視点からは、空気や匂いをリアルタイムかつモバイルで記録する技術やその応用例が共有され、未来を展望する材料を提供します。また、リコー社FAIMSによるライブ計測デモでは「東京の満員電車」を参加者の皆さんで再現し、このような状況下の嗅覚を考察します。
Take away:
– 参加者は、このシンポジウムを通じて、匂いを単なる癒しや刺激としてではなく、美学・科学・テクノロジーの交差点に立ち現れる「新たな知」として捉える視座を得ることができます。
– また、嗅覚をめぐる最新の研究成果や実践事例に触れることで、空気や匂いを「コモンズ=共有資源」として考えるヒントを持ち帰ることができるでしょう。
Symposium on Olfactory Art: “When Smell Has Meaning”
I’ve long wanted to organize a symposium on olfactory art—and now, thanks to the opportunity provided by CCBT, this wish has come true. Tying in with the annual theme “Air as Commons,” this event brings together three outstanding speakers from different disciplines.
While it is not a purely olfactory art symposium, art here plays the crucial role of connecting diverse fields and perspectives.
This symposium explores how smell—a seemingly invisible sense—acquires meaning and influences society and culture.
(Language: Japanese)















