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調香師になるにはどうしたらいいの?

four assorted perfume glass bottles

香りの仕事がしたい! 香りの仕事に就きたい! そんな夢を持つ方もいらっしゃるかもしれません。きょうはみなさんのこんな疑問に対して、現実を包み隠さずお話しし、その上で私が実践したおすすめの方法をお答えしていきたいと思います。

実際、調香師という職業が存在します。香りを自由自在に扱う魔術師のような響きのある調香師。香りやアロマが好きなら、調香師というお仕事に一度は憧れるでしょう。では、調香師になるにはどうしたらいいの? 資格とかあるの? もしかしたらフレグランスアートコースを取れば就職に有利?

残念ながら調香師という仕事の求人は求人市場には全く出てきません。いちばん近道なのは、日本の社会であれば、香料会社に新卒で就職し、調香師になりたいと希望を出しながら営業やマーケティングなど他の仕事を頑張る。こうやって実際に調香の仕事に就いた人は何人も存じ上げています。香料会社のサラリーマンとして企業戦士として戦いながら、調香師になるというわずかなチャンスを掴んだ人たちです。

その他の可能性としては、どうにかこうにか中途採用してもらって香料会社に就職する方法。最初はアシスタントかもしれないけど、ご縁さえ作ってしまえばあとは努力次第という世界でもあります。実際にフレグランスアートコースの履修者の方で、このルートでみごと採用された方がいらっしゃいますが、たいへん努力家の方です。

つまり新卒でなければ、就職はほぼ不可能ともいえます。調香師の資格も、最近はないわけではないようですが、アロマの資格のように、個々のビジネスが講座を売るために独自に設けている場合がほとんど。

そのため私は「香りの仕事に就きたい!」と相談を受けたら、「ご自分で小さな香りの仕事を始めてはいかがですか?」とお答えします。みなさんそれぞれ、今の生業がありますよね。お花屋さんだったり、パティシエだったり、美容師だったり。その中で、香りという要素を少し足すのです。そうすれば、誰にも真似できないニッチなことができます。私も、もともと美術家でした。そこに香りという要素を足したら、「嗅覚芸術家」になった。それだけのことです。